大規模修繕工事、管理組合が工事会社に直接発注すると何が不安ですか?

マンション大規模修繕工事の業者選定について管理会社からの提案で進めてしまえばマンション管理組合にとっては楽な選択になりますが、お高くつくことになります。

理由は簡単で、管理会社は利益を増やしたいので管理組合が提案を受け入れてくれると思えば、出来る限り高い見積もりを出してくるからです。価格交渉をすれば、もちろん多少は下げてくれると思います。しかし管理組合が他の大規模修繕工事会社に発注するという選択肢を持っていなければ適正価格にまで下がるはずはありません

では、どうすれば適正価格で発注できるのでしょうか?競争の原理を働かせて、管理会社だけの提案以外にも提案してくれる会社の見積もりをとって交渉することが大事です。設計書(工事仕様書、設計明細項目)を準備して、で5-6社に見積もりを取ると、上位と下位では価格差は20%以上の差が出ます。

大規模修繕工事の見積もりは、マンションの規模にもよりますが、数千万円以上の買い物になります。1回の修繕積立金の大部分を取り崩すという管理組合が多いと思います。仮に工事規模が2,000万円だとして、20%の差が出れば400万円の差がでることになります。管理組合の修繕積立金は、区分所有者(マンションの各部屋オーナー)一人一人のものです。無駄にしてはいけません。

かといって、マンション管理組合の理事や大規模修繕委員会の皆様も、素人でありボランティアでの活動になりますので、かけられる時間は限られていると思います。このブログでは、知識や経験がなくて、時間が限られた時間で、大規模修繕工事で良い業者選びが出来る方法について説明します。

大規模修繕工事の流れ

大規模修繕工事の発注方式は、大別すると設計監理方式と責任施行方式がありますが、中小規模のマンションでは、管理会社設計・工事会社責任施行方式を推奨しています。

分譲マンションの大規模修繕工事の流れと、設計監理方式、責任施行方式について説明しています。

中小マンションの大規模修繕工事 設計監理方式を採用すべきでない理由

このブログでは、設計監理方式と、それに近い管理会社設計・工事会社責任施行方式など、見積取得用の設計書を準備する進め方を前提に解説します。中小マンションの大規模修繕工事 設計監理方式を採用すべきでない理由で説明した図1をつかって説明します。

図1.マンション大規模修繕工事の流れ

設計書(工事仕様書、設計明細項目)があれば、知識がなくても、大規模修繕工事会社から見積もりを取得することが出来ます。設計書(工事仕様書、設計明細項目)は管理会社に有償・無償で準備してもらう前提で、もう少し手順を具体的に説明しますと図2のような流れになります。

図2. 設計書(工事仕様書、設計明細項目)による大規模修繕工事の業者選定、総会決議まで

業者選定基準とは、マンション管理組合が発注できる大規模修繕工事会社の条件を整理したものです。会社の規模、売上、実績、などどのくらいの大規模修繕工事の会社であれば発注できるかを整理します。

管理会社は、大規模修繕工事の会社に見積もりを依頼して提案してくれるか、自らが元請けになって見積もりを提示してくれますが、冒頭で説明した通り、管理組合でも見積もりをとらないと、適正価格での提示になりません。マンション管理新聞のような専門誌のような媒体で、業者選定条件をつけて公募をしても良いですが、インターネットで大規模修繕工事の会社を検索すれば、見つけることが出来ますので、設定した条件にあう大規模修繕工事会社に見積もり依頼するのが早いです。また、マンション管理組合員には、アンケート等で推薦する工事業者が入ればヒアリングしておいて、その会社には声をかけるべきです。最低2社、出来れば5社以上見積もりを取れば、管理会社も受注するために最大限努力した見積もりで提案してくれるはずです。

見積もり依頼した会社は、現地調査してもらい、必要に応じて質疑応答を行い、見積もり比較表をつくります。仕様書とは異なる提案をしてくる会社は別途検討が必要ですが、業者選定条件でフィルターしているので見積金額で選択することが出来ます。管理会社の見積もりもあくまでも候補の一つとして評価すべきです。この時点で、出来れば2社に絞り込み、最終選考は、上位2社か、多くても3社にヒアリング会を依頼して、最終見積もりを出してもらいながら、組合員全員が参加できる形で、直接プレゼンテーションしてもらい、組合員の意見も聞いて、理事会で1社に絞り込んで総会に上程、工事会社を決定するという流れになります。

マンション規模とマッチした大規模修繕工事会社は?

図3.マンション規模とマッチする大規模修繕工事会社

どうすれば、マッチした大規模修繕工事会社と出会えるかなのですが、一言でいえばマンションの規模に応じた大規模修繕会社が一番良い提案をしてくれる可能性が高いという事です。最大手の大規模修繕工事会社は、大京穴吹建設、建装工業、長谷工リフォームなどは300億円代の売上規模です。仕入れも大きいため原価は安く競争力が高いですが、社員の人件費や、オフィス代、広告費などをかけており販売管理費は高く、中小企業と比べて競争力はありません。人材や資格保有者数など社内の管理体制は大企業の方が強く、信用力は高いです。

最大手の会社は1億円を超えるような工事規模が大きい工事をなるべく多く受注したいと考えて実際のそのようになります。中小の大規模修繕工事会社も大きい工事を狙いますが、なかなか競争では勝てないもので、2千万円以下の工事の比率も多いです。

中小マンションの大規模修繕工事会社の業者選定条件にあまりに高いハードルを入れると、規模の大きい会社しか参加できなくなり結果的に高めの見積もりが多くなってしまう可能性が高いです。かと言って規模があまりに小さい会社だと、理事会や総会で心配の声があがって、やはり高くても管理会社に依頼した方が良いと言う声もあがってくることになります。依頼する可能性のない小さな会社に見積もりを依頼すると、その会社にも無駄な作業を依頼したことになり、大変失礼な行為になりますのでやめるべきです。大規模修繕工事会社に見積もり依頼する前に業者選定条件を明確にして、理事会でも合意をとってこの条件をクリアしているならば、発注できると合意しておくことが重要です。

マンションの大規模修繕工事の業界の市場は、2020年3月の矢野経済研究所の市場調査によれば、2018年で約6,693億円で右肩上がりが続いています。これは大規模修繕工事が約12年に一度のサイクルで回っているため、マンション新築物件数は減少しても、増えている限りは、修繕工事の数も増え続けるという特徴があるからです。増収増益の会社も多く、見積もり依頼先は、ネット検索すれば大小さまざま、見つけることが出来ます。

大規模修繕工事会社の業者選定条件

以下の見積もり条件に了承いただけるのであれば、設計書(工事仕様書、設計明細項目)とマンション設計図面(竣工図面、電子データPDF)を送ると書いて、依頼したい大規模修繕会社のホームページに、お問合せメールをおくれば、回答してくれます。

設計書(工事仕様書、設計明細項目)とは何かよくわからなないという方はこちらのブログでイメージをつかんでください。概要が理解できれば、修繕工法や建築の知識がなくても十分に、見積り依頼できます。

マンション大規模修繕工事、設計書作成とチェックポイント、その2

依頼先に、工事概要をまとめて、興味ある案件なのかを判断してもらうために、事前に以下は伝えた方が良いです。

  • 物件名(〇〇マンション)、戸数、階数
  • 築年次、第〇回目の大規模修繕工事
  • 物件の住所
  • 物件の建築面積、延べ床面積
  • 工事項目(共通・直接仮設工事、外装下地補修工事、シーリング工事、外装塗装工事、鉄部塗装工事、屋上、バルコニー防水、その他)
  • 問い合わせ窓口のマンション管理組合の理事名、携帯電話、電子メール
  • 工事希望期間(マンション管理組合の通常総会で決議するなら、通常はその期末までを設定する)
  • 支払い条件(通常は、2回か3回にわけます。シンプルなのは2回、着手金50%は発注後20日内など、検収時50%、月末締め翌月末現金など)

この条件で見積もりしてもらえる大規模修繕工事会社に、設計書とマンション設計図面を送って、見積もり依頼しましょう。

提出物について

  • 見積書(設計明細項目以外に、追加すべき提案など項目を増やす場合は、セルの色を変えてわかるようにして提出)
  • 工程表
  • 決算書3か年分(最終選考をする場合は、最終選考に残った会社のみでも良いかもしれません)
  • 工事実績(履歴書)(元請け・下請け、発注先、戸数、工事場所都道府県、竣工日など)

まずは、見積書ですが、設計明細項目をエクセルで渡して、セルに見積額を入れてもらうのが良いでしょう。独自提案は、背景色をかえて何故その提案が必要かなど追記してもらうと良いです。他社と比較する際、オプションとして分けて評価します。

次に工程表着手日と終了日記載のもの、工事予定が決まっている会社は、必ずしも注文書を出してすぐに大規模修繕工事に着手してくれるわけではありません。通常総会で決議したならその期の期末までの期間を指定して、その日程で任意の期間で要望すると良いでしょう。

決算書は、最終選考に残った会社のみで良いかもしれません。

工事実績は、元請け・下請け、発注先、戸数、マンション名、受注金額、工事場所都道府県、竣工日などを可能な限り記載してもらえると良いでしょう。選考する際に、元請け実績が多い会社、自分のマンションと同じ規模の工事をたくさん実施している会社は評価はあがります。この業界は、普通に提示してくれます。拒むような会社には依頼する必要はありません。

会社の規模、加入団体などの条件

  • 資本金 (例:5千万円以上、1億円以上)
  • 売上規模 (例:5億円/年、10億円以上など)
  • 過去の3年間の大規模修繕工事の元請け実績(30件以上、うち30世帯以下のマンション実績が5件以上、50件以上のマンションが5件とか、ご自身のマンションと同じ規模の実績のある会社)

資本金は、5千万円以上の会社を選ぶべきだと思いますが、というのは、大規模修繕工事を元請けで実施している会社のホームページを見ると、ほとんどが、資本金5千万円以上だからです。

売上については、設定は難しいです。一つは自分のマンションの工事規模の2-30倍の売り上げ規模などは良いと思います。例えば想定している自マンションの大規模修繕工事規模が、4000万円だとすれば、その20倍で、8億円、30倍で、12億円になります。例えば、売上10億円以上などの設定が考えられます。もし、売上2億円/年の会社が4000万円の工事を請けると、年間の売上の1/5になるわけです。もしなんらかの理由で工事に失敗して工事が長引いて支払いが遅れれば、今期売上の20%のロスになるので、ちょっと怖い感じがします。10億円/年なら、4000万円の工事は、4%です。影響はだいぶ小さいです。このように考えて、自分のマンションの想定している工事の規模の20倍、30倍などの計算をしてざっくりと設定すれば良いです。工事規模がまるでわからない場合は、マンション戸数x100万円が想定価格としましょう。これらを理事会で話し合って整理しておく必要があります。

過去3年間の元請け実績数は、深く考えなくてもよいかもしれませんが、設定した売り上げの30-50%程度が、元請け実績であると安心です。年間10件、3年間で30件以上とすると、平均価格が4000万円なら、年間10件、4億円が元請けということになり、元請け率40%となります。大切なのは、下請け専門の会社でなく、元請けの実績がある会社を選択すべきということです。

加入団体については、ひとつは大規模修繕工事の完成保証や瑕疵保険をする団体への加入などを条件にすることが考えられます。例えば、一般社団法人マンション計画修繕施工協会などへの加入などが考えられますが、そのように指定すると条件が狭まってしまいますので、中小マンションの場合はお勧めしません。提出される過去3か年の決算書を見て、倒産のリスクを判断するのも一つの考え方です。

その他条件

  • 見積もり提出期限
  • 見積もり提出形態(PDFによる電子データと、印刷物1部または2部など)
  • 本社または、支社が自マンションの近郊都道府県にあること
  • 現場代理人を工事期間中常駐できること
  • 工事内容別保証期間(工事仕様書で設定するのですが、それより長くできる項目があれば提案を求める)
  • アフター点検の提案(工事仕様書で設定するのですが、それより長くできる項目があれば提案を求める)

通常総会に間に合うように設定した記述までに見積もり期日を設定しましょう。設計書(工事仕様書、設計明細項目)とマンション設計図面(竣工図面、電子データPDF)があれば、通常は1か月もあれば、見積もり作業は出来ますが、仕事が埋まっている大規模修繕工事の会社は、2か月かかることもあります。1か月と設定して、1か月余裕をもっておき、2か月欲しいという会社には2か月で見てもらってもよいでしょう。

見積りの電子データによる提出先は、理事長だけのやりとりを実施していると、あらぬ疑いをかけられる可能性もあるので、監事やほかの理事、修繕委員などもCCに入れて透明性をあげると良いです。

現場代理人を工事期間中常駐できることは必須です。現場代理人を常駐でない提案をする会社もあります。工事の工程管理や、品質管理はもちろんです。現場代理人の質で、工事の質は大きく変わる可能性もあります。工事会社選びと同じくらい重要かもしれません。工事期間中の住民とのコミュニケーションはかなり多いです。バルコニーの片付け、網戸の取り外し、玄関ドア枠の塗装など在宅工事の時間調整などです。また、工法や品質についての問い合わせなども職人に直接するわけには行かず現場代理人に問い合わせします。現場代理人の常駐は必須となります。現場代理人が、職人を指導して工程管理しますので技術や経験はもちろんですし、住民とのコミュニケーション能力も問われる重要な役割を果たすのが現場代理人と考えてください。

候補の会社が最終選考に残った場合で、ヒアリング会を実施する際は、担当予定の現場代理人にも来てもらって、資格や現場実績などプロフィールをヒアリングするのが良いでしょう。現場代理人に、1級、2級建築施工管理技士や、監理技術者などの資格を設定することも可能ですが、規模が大きい工事では、おのずと資格が求められます。中小マンションでは、工事規模が小さいので、有資格者を求めるとハードルがあがってしまい、提案してもらえなくなったり見積りが高くなる可能性もあるので、設定しなくてもが良いでしょう。

工事内容やアフター点検は、長くする提案をしてくれることがあります。例えば、屋上防水がウレタン塗膜防水の場合だとトップコートをシリコンを使うことで、5年後のトップコート塗り替えなしで、10年保証なしなどの提案がありえます。積極的に提案をしてもらうと良いでしょう。最終的な評価のポイントにすべきです。

大規模修繕工事 見積依頼書(案)WORD

大規模修繕工事の際に、工事会社に見積もり依頼する際は、業者選定条件を予め伝えて、了承して頂く会社に見積もり依頼をすると、意思の疎通がうまくいき、誤解が生じません。A4サイズのWORD形式1枚で、業者選定条件と、提出物一覧、期日などをまとめています。ダウンロードしてカスタムしてご利用ください。
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見積もり後、業者選定、総会決議までの流れ

今回のブログでは、業者選定条件の設定がメインなので、以後の流れは軽く整理しておきます。

大規模修繕工事会社に、5-6社依頼してみましょう。自分のマンションとマッチした大規模修繕工事会社は?でまとめましたが、大きなマンションだと大き目の会社に依頼するとマッチしやすく、中小マンションだと中小規模の大規模修繕工事会社が合うとまとめていますが、5-6社依頼するなら、大企業1社と中小規模4-5社に依頼するのが良いでしょう。できれば、売上100億円規模、50億円規模、10-20億円規模などにわけるとよいでしょう。

対応してくれる会社が決まったら、設計明細項目を確認してもらう日程を調整して現場調査をしてもらって見積もりを取りましょう。大規模修繕工事会社で日程を合わせても良いですし、個別に実施しても良いです。設計明細項目以外のことを提案してくれる会社には、提案してもらうのは良いでしょう。設計書が最適とは限りません。但し、見積もり項目を増やす場合は、セルの背景色を変えてもらうなど評価しやすくして、提案してもらうのが良いでしょう。

設計書(工事仕様書、設計明細項目)に質問が来たら、設計をした会社に確認して、回答は見積もりをした会社全社に質疑を共有するようにしましょう。1社が誤解するという事は、他社も誤解する可能性があります。

5-6社の見積もりをとると、管理会社の提案と比較すると、きっと管理会社より良い提案が含まれています。2000万円の規模でも、200万円くらいは下がるものです。

比較表をつくるにあたって、管理会社が工事会社でなければ、比較表の作成などは、管理会社に依頼することも可能ですが通常、マンション管理委託料には含まれず有料ですので、あらかじめ前期の総会で予算化しておく必要があります。管理会社が工事会社の1社で提案している場合は、管理組合で作業するしかありません。競合である管理会社に他社の見積もりを回すのはモラル違反です。

すでには、業者選定条件をクリアした会社の提案なので、価格を中心に決めるのが正しいですが、あとは工事実績、スケジュールについては早めに工事してくれる会社、そのほか保証期間を長くする提案をしてくれる会社、会社の規模なども選考のポイントになります。

最終選考に2社残して、ヒアリング会を実施するのが良いでしょう。最終2社の日程を合わせて管理組合員全員が参加できる形で、マンション内の会議室や、公民館などで最終ヒアリングをして決めましょう。最終選考までに、仕様を追加したり、変更した場合は、仕様を変えて、どちらかに決めるので最終価格を出してくるように要請して、もう少し価格価格を頑張ってもらいましょう。値切るなら、このタイミングです。最終選考までくれば、本気の見積もりを出してくれます。

ヒアリング会では、現場代理人を連れてきてもらい、どんな経歴がある人かスピーチしてもらうのは良いでしょう。終了後、組合員の意見をそれぞれ聞いて、すぐに理事会を開催して、1社に候補を決定してしまうのが良いです。

決めてしまったら、最後に、通常総会に向けて、以下を整理して議案をつくります。

  • 選考した大規模修繕工事会社と選考理由(見積もり比較表をつけるのが良いでしょう)
  • 見積金額(工事金額)
  • 予備費(実数清算分と、想定しえなかった追加工事が発生した場合の予備費の金額、5%程度と決済方法については理事会に一任する旨)
  • 工事概要、その他の工事で、わかりづらい工事が含まれる場合は説明資料(候補の工事会社に絵をかいてもらうのが良いでしょう)
  • 工期(開始予定日、終了予定日)
  • 工事期間別保証期間、アフター点検の年数
  • 契約書案(総会後準備でも管理規約違反にはならないが、可能ならば準備しておくとよい)
  • 修繕積立金取り崩し金額(見積金額+予備費)と修繕積立金残額

これらを整理して、管理会社に議案をつくってもらえば良いでしょう。大規模修繕工事会社を選考を開始した段階からの経緯や理事会の議事録や別途広報資料をつくって、適宜組合員に配布して、最終選考はヒアリング会など、組合員が参加できる機会を準備していると、総会での決議は紛糾せずにスムースになります。

総会で決議されれば、正式に選考した大規模修繕工事会社に発注して工事着手するという流れになります。

大規模修繕工事の契約書については、2020年の4月の民法改正に併せて、民間(七会)連合協定 工事請負約款も変更されています。工事請負契約書の注意点は以下のブログを参照ください。

2020年4月改正民法による大規模修繕工事の工事請負契約書への影響

まとめ

  • 大規模修繕工事会社の選定の流れを整理しました。大規模修繕工事会社の選定条件を設定してから見積もり依頼先に依頼するべきです。
  • 業者選定条件は、ハードルを上げすぎず、下げ過ぎずに設定するのが良いです。
  • 業者選定条件をクリアした大規模修繕工事会社の提案であれば、選考理由として見積金額を第一の選定ポイントにすべきです。比較表をつくって2社に絞り込んで、管理組合員も参加できる形でヒアリング会を実施して、最終1社に絞り込むと総会での決議がしやすくなるでしょう。

以上

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