マンション管理組合が工事会社に直接見積もり依頼する際の注意点

マンション管理会社の大規模修繕工事の見積が高い、または適正かどうかわからない。

管理組合で工事会社に直接見積もりを取ってみようとネット検索し工事会社を探して、コンタクトされた経験はありませんか?

しかし直接工事会社に依頼しても管理会社と変わらない高い見積もりが出来てきた。担当者にへそを曲げられてしまったという例も耳にします。

何がいけなかったのでしょうか?

今回は、マンション管理組合が直接工事会社に見積もり依頼する際の注意点をまとめます。

仕様書の準備について

仕様書とは、工事範囲、材料、数量、期間、工法、保証内容などを、文書・図で明確にしたものです。仕様書があれば、外部の工事会社に管理組合から見積もり依頼できます。といってもあまりに形式にこだわる必要はありません。何をすればよいのか誤解が無いように見積もりする工事会社に伝える文書と理解しておきましょう。

大規模修繕工事の仕様書は、工事仕様書と設計明細書があります。詳しくはこちら

マンション大規模修繕工事、設計書作成とチェックポイント、その2

直結給水への切替工事の仕様書のつくり方はこちらです。

直結給水工事の見積取得のための仕様書作成について

仕様書がなく管理会社からの見積だけがある場合は、管理会社が仕様書を作っていますので仕様書の提供を依頼しましょう。

大規模修繕工事、給水設備工事、外構工事、内装工事、専門の工事会社に、管理会社から別会社に再委託します。再委託する際に、仕様書という形でまとめていますので、仕様書をつくっているのです。

「御社の見積をとった際の仕様書を使わせてください」と相談してみましょう。

工事を請けたい管理会社はなかなか出したがりませんが、「管理委託契約書でお願いしているのはマンション管理です。修繕工事については、管理組合でも見積もりをとり検討して工事会社を選択させてください。そのための仕様書提供をお願いします。有料でも良いです」とお願いしてみましょう。

有料かもしれませんが提供してくださると思います。

ここまでお願いして、仕様書を開示してくれない管理会社は、理由を聞いてみましょう。場合によっては管理会社を交替することを考えて良いでしょう。

管理会社の見積を工事会社に出さない、もちろん、工事会社の見積もりを管理会社出さない。

管理会社の見積書を、競合である工事会社に出しては行けません。外部の工事会社の見積もりを管理会社に渡して、とりまとめや、比較表作成をお願いしてはいけません。

他社の見積もりを他社に出すということは守秘義務があろうとなかろうと社会通念上、「やってはいけないこと」と認識しておきましょう。

工事会社の見積を、管理会社に出すと何が起こるか、管理会社がその見積額より下げて、「再見積もりがんばりました~」と提案できるので管理会社が有利になります。

理事会でも「管理会社に発注で良いんじゃないですか?」となってしまいます。

見積した外部の工事会社はたまったものではありません。

工事を請け負わない管理会社もありますが、その場合でも、不信感をもたれないように窓口は管理組合理事がやったほうが良いです。工事会社に「この管理会社は、工事はしない管理会社なので、とりまとめは○○管理会社に依頼するので、見積もりは○○管理会社に開示してもよいか?」と許可をとってから出すべきでしょう。

管理会社のうち工事の元請けをする管理会社、元請けをしない管理会社はこちらにまとめています。

大規模修繕工事、元請けをする管理会社、元請けをしない管理会社、どちらが良いの?

良い見積もり、良い提案をしてくれた会社に発注する

外部工事会社に修繕の見積もり依頼するときは、「管理会社への当て馬ではない。良い見積もり、良い提案をしてくれた会社に発注する」と宣言して依頼しましょう。

最終的に管理会社に修繕工事を発注するという前提で、管理会社の見積を下げさせる目的で外部の工事会社に依頼するのはお互いの時間の無駄になるのでやめましょう。

管理組合が、管理会社経由ではなく、外部の会社に直接見積もりを依頼する際の注意点をまとめています。

マンション管理組合が、直接工事会社に発注するとリスクはあるのか?

外部の工事会社からすれば、「管理会社の見積を下げるために利用された」とものすごくマイナスなイメージを管理組合は持たれてしまいます。

予め発注できる会社の条件を、売上規模、工事実績件数、支払い条件などを決めて、条件が合えば安い方に発注するという理事会で合意を取ってから見積依頼しましょう。

外部の工事会社に修繕を依頼する際の工事会社の選定条件をまとめています。

中小マンションの大規模修繕工事の業者選定条件について

「見積は無料」と思われている方がいるかもしれません。確かに在庫がある商品の販売で定価が決まっているような商品の場合は、見積書を書いて提出するだけで作成の工数だけで無料に近いかもしれませんが、工事の見積は違います。

時には外注にも無償協力での現地調査を行って、部品積算、人員の確保など、調整の上で社長の確認を受けての見積作成となります。

管理組合も覚悟を持って見積もり依頼する必要があると認識しましょう。

工事会社には想定金額は?と聞かれたら、想定金額を言うのは辞めましょう。相手の目を見て「プロとしてベストの見積をください」と返せばよいでしょう。

見積想定額を伝えると、そこから逆算して提案してくるのでリーズナブルな見積もりが得られません。

工事会社から管理組合がリーズナブルな見積もりをもらうための3つの条件は以下にまとめています。

何故リーズナブルな見積もりがもらえないのか?

以上、管理組合が工事会社に直接見積もりを取る際の注意点をまとめました。

これは出来ないと思ったら、管理会社お任せの道を選ぶのも一つの手です。高いですけどね。

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以上

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